また君に会いたいとか

日々の備忘録

【今日の曲】「つゆのあとさき」(さだまさし)

 

 

こんにちは、トパーズです。

いつも読んでくださって、ありがとうございます。

 

 

「つゆのあとさき」 歌:さだまさし(1977年)

          作詞・作曲:さだまさし

 

 

この歌には、

考えてしまう箇所が

当初からいろいろありました。

 

 

※あくまで私なりの解釈で、

 これを強要するとか、他の解釈を否定する意図はありません。

 

 

 

 

青文字は「つゆのあとさき」から抜粋

 

 

一人歩きを始める 今日は君の卒業式

このフレーズで始まり、

さよならと僕が書いた 卒業証書を抱いて

と続くこの歌は、

僕からの別れの意思を受け入れ、

健気に去っていく君を歌った、とも言われますが、

私にはどうしても、逆に思えるんです。

 

「さよならと僕が書いた卒業証書」は、

君からの別れの意思を僕が受け入れ、

それに応えた「さよなら」という意味かと。

 

 

僕の扉を開けて すこしだけ泪をちらして

折からの風に少し 心のかわりに髪揺らして

の君の描写は、

君の気持ちが微妙に揺れ動いているのがわかります。

 

君の細い指先に 不似合いなマニキュア

お化粧はおよしと 思えばいらぬおせっかい

君のマニキュアもお化粧も

君が少しずつ大人になっていく過程。

 

たしかに、化粧やマニキュアは

君には似合わないと思うし

僕の「好み」ではなかった。

 

だからといって、

それを止めさせようとしていた僕は

今思えば、身勝手で

余計なことをしていたなと思っている。

 

君には「僕」という存在がある以前に

「君自身」というものがあることを忘れていたか。

 

今更だけど・・・。

 

 

ごめんなさいと一言 わすれないと一言

これも、

「似合わないよという、私を思っての

 優しい忠告を守らず、

 至らない私でごめんなさい」

ではなくて、

「あなたの元から去るわがままをごめんなさい」

だと思うのです。

 

 

君は息を止めて 次の言葉を探してた

悲しい仔犬の様に 震える瞳をふせた

君はいろんな思いが込み上げてきたのでしょう。

 

僕は万感の思いで君を見ます。

きっとこの別れは、

「誰のせい」でもないのでしょう。

 

そんな君への

精一杯のはなむけの言葉が、

君に確かなことは もう制服はいらない

帰属先を表す制服に例えて

もう僕のもの(恋人)でいる必要はないよ。

これからは君の自由だと、

君の一人歩きを称えています。

 

 

めぐり逢う時は 花びらの中

ほかの誰よりもきれいだったよ

別れ行く時も 花びらの中

君は最後までやさしかった

このBメロの「花びらの中」とは。

満開の花びらを思い浮かべますが。

 

満開となる花のもとの、

この歌の「季節」が気になるところです。

 

 

イメージ

 

 

つゆのあとさきの トパーズ色の風は

遠ざかる君のあとをかけぬける

いわゆる「梅雨」の頃の繚乱たる景色は

思い浮かびません。

 

アジサイのイメージはなく・・・

他に花びらが舞うような花はないでしょうか?

 

ということから、

「花びらの中」は桜の花だと思います。

梅や桃の花もあるけど、淡い色の桜。

 

この時期の「つゆ」は、菜種梅雨ではないでしょうか。

 

天然石「トパーズ」色の風は、菜の花の黄色い風。

 

僕から旅立つ君を

トパーズ色の風が背中を押しています。

 

 

そんなにもあなたはレモンを待つてゐた

  中略)

トパアズいろの香気が立つ

   「智恵子抄 レモン哀歌」(高村光太郎

 

 

レモン哀歌を読んでから、

トパーズ=レモン色というイメージがありました。

 

この「つゆのあとさき」の「トパーズ色」も

レモン色・黄色というイメージです。

 

だからきっと菜の花の色かな、と。

 

今では「ブルートパーズ」も人気ですが、

この当時はトパーズといえば黄色でした。

私も大好きな黄色の天然石です。

 

 

「僕」の元を離れていく君への歌だと思うので、

いわゆる「卒業」とは違うのでしょうが、

僕からの「卒業」とかけているのでしょう。

 

だから、季節は「春」に限らないかもしれませんが

上に書いたように、

どうしても春の時期とだぶってしまいます。

 

桜と菜種梅雨で、

季節は「春」ではないかと思います。

いずれにしても、春。

あ、それは・・・

 

 大宰府は春 いずれにしても春

      (「飛梅さだまさし

   この歌には、香しい梅の香りと

   春と言えどもまだ残る冷えと寒さと

   切ない緊張感があって、好き。

 

 

 

この歌(「つゆのあとさき」)が出た当時は、

桜はたしか4月の入学式の頃に咲いていましたが、

さださんは長崎県出身なので、

長崎は桜の開花が早いのかなと思っていました。