また君に会いたいとか

日々の備忘録

【勝手に解釈】:「魔法」(スピッツ)

 

こんにちは、トパーズです。

 

 

「魔法」(作詞・作曲:草野正宗は、

スピッツのミニアルバム

『オーロラになれなかった人のために』(1992年)の

1曲目に収録されています。

 

 

☆魔法がすべて

 

 

※あくまで私なりの解釈で、

 これを強要するとか、他の解釈を否定する意図はありません。

 【勝手に解釈】は、私の妄想のページと思ってください。

 

 

 

 

僕の願いは、君と生きること

でもそれは叶わなかった

 

最初から叶うはずない夢だった

それが叶うには、もう魔法しかないのだ

 

星に最後の願いをかければ

きっと流れ星となって

その願いを叶えてくれる

 

 

 

イメージ画像

 

 

 

歌詞を少しずつ見ていきます。

 

 

消えてしまいそうな老いぼれの星も

最後の祈りに耳をすませてる

 

寿命が近づいて

もう星屑となって消えていくだけの星が

儚く聞こえてくる祈りに

きっと耳をすませているはず。

 

それは苦しい僕からの最後の願い。

 

サビついた自由と偽物の明日

あの河越えれば君と二人きり

 

君を失った僕に残されたもの。

それは、

名ばかりの「自由」と望まない未来。

 

そんな日々を生きていく辛さ。

それって、生きてる意味ある?

 

 

「あの河」は二人を阻む強力な溝。

二人には大きな障害があって

結ばれない運命なのでしょう。

 

そんな無意味な掟や

つまらないこだわりさえなければ

君とずっと生きていけるのに。

 

 

もう離さない 君がすべて

風は冷たいけど

 

世間の風当たりや自分たちを取り巻く環境は

ずっと冷たく厳しい。

 

でも、君と生きていけるなら何にでも耐えてみせる。

 

胸の谷間からあふれ出た歌は

果てしない闇を切り開く魔法

 

「胸の谷間からあふれ出た歌」は、

君が僕にくれる優しい言葉の数々。

でもどこまで本心なのかわからないのです。

 

君は世間のつまらないこだわりに囚われて

僕との未来を躊躇しているのです。

 

でも魔法が与えられて、

君のその言葉が全て真実になるなら

もう何も迷うことはない。

二人を包む暗黒の世界を晴らしていけるのです。

 

そう、星が与えてくれた「魔法」

行く手を阻むものは消えてなくなるのです。

 

老いた星が流れ星となって叶えてくれるのです!

 

(ああ、本当にそうであればどんなにいいか・・・。)

 

もう離さない いつまでも

風は冷たいけど

 

状況は相変わらず厳しい。

けれど、僕は君とずっと生きていく。

ずっと一緒にいるのだ。

魔法がある限り。

 

 

【歌の感想】

 

すべて、僕の願望だと思います。

魔法でしか叶わないのです。

夢に描く世界は魔法がかかっているのです。

 

 

「魔法」というタイトルやファンタジーな歌詞は

草野さんならではです。

不思議なことに、草野さんには許される感じですね。

 

昔、「魔法の瞳」(大瀧詠一 『EACH TIME』)

という歌がありました。

(もう、「昔」になってしまったんだなぁ)

女性シンガーならともかく、男性で「魔法」?と

当時は思いましたが、

これは作詞家の松本隆さんのファンタジーな世界観。

松本さんには許されると思っていました。

「魔法」という言葉に違和感は全くないのです。

歌詞には今では珍しくない「縦よみ」があります。

 

そういえば、松本さんの歌詞と草野さんの歌詞は、

何となく似てる不思議な世界があると思います。

「不思議ワールド」を持っている人って、

昔からいますね、ユーミンとかも。

だから草野さんの描く世界にも

違和感はありませんでした。

 

 

「日曜日」(スピッツ 『名前をつけてやる』)でも

魔法について歌っています。

僕の夢の中ではいつも、

魔法で君と幸せに過ごせているようです。

 

lovetopaz.hatenablog.com

 

 

 

行進曲のような力強いリズムで始まり、

管楽器の音が壮大な未来を感じさせ、

アルバムのオープニングにふさわしい歌だと思います。

 

ところがマーチのような力強いリズムが、

アウトロの演奏からなくなります。

霧が晴れたような、

闇が切り開かれていくような

明るく澄んだ景色を感じさせていきます。

 

それはひたすら夢(魔法)に向かって歩き続け、

ばたりと倒れて眠ってしまったような世界。

 

それは本当の世界ではない。

夢の中で、魔法を得た僕がいる世界。

 

二人だけの世界に酔う僕の気持ち

それが魔法による虚像であることの切ない対比。

 

本当に、魔法でもなければ

君との幸せな未来はありえない、

僕には痛いほどわかっている、

そんな救いようのない寂しさも感じる歌です。

 

 

 

最後まで読んでくださって、ありがとうございます。