また君に会いたいとか

日々の備忘録

【勝手に解釈】:「日曜日」(スピッツ)

 

 

こんにちは。

備忘録UP中のトパーズです。

 

 

 

「日曜日」(作詞・作曲:草野正宗は、

スピッツの2枚目のアルバム『名前をつけてやる』(1991年)の

2曲目に収録されています。

 

 

☆日曜日には、君は僕のものに・・・

 

 

 

※あくまで私なりの解釈で、

 これを強要するとか、他の解釈を否定する意図はありません。

【勝手に解釈】は、私の妄想のページと思ってください。

 

 

「日曜日」は、sundayではなく「君と過ごせる日」。

待ち望んだ、最高に嬉しい日。

でも、恋人同士のはずなのに、

一緒にいても僕の心は満たされません。

 

そんな「日曜日」を過ごすばかり。

 

 

 

歌詞を少しずつ見ていきます。

 

 

晴れた空だ日曜日 戦車は二人をのせて

川をのぼり峠を経て 幻の森へ行く

きのうの夢で手に入れた魔法で

蜂になろうよ

このまま淡い記憶の花を探しながら

「戦車」という最強の乗り物が出てきました。

君との関係に少し自信が出てきたのでしょうか?

それとも危機感が出てきたとか?

この前の歌「ウサギのバイク」では

はしゃぎ過ぎて壊れそうだったのに。

なかなか思うようにいかないのかも。

今回はガードを固めて必死な感じがします。

 

「川をのぼり峠を経て」、かなり高く遠くまで。

僕はずい分強気?

それとも焦っている?

 

行き先は空想の「幻の森」

二人だけの秘密の場所、時間。

儚く脆い、夢に描いた二人だけの世界。

 

何とか甘く幸せに満ちた時間を過ごしたいと思っています。

僕は今まで空想の世界で(いろんな車に乗って)、

君と甘美な時間を過ごしてきたのです(「手に入れた魔法」)。

その記憶があるから

君と幸せな時を過ごせると信じています。

 

破れかけた日曜日 パンチの光を浴びて

レモンの香る湖に飛び込んだ君の背中

鬼の群れも木陰でうたたね

蜂になろうよ

このまま淡い記憶の花を探しながら

日めくりを破るように、

今日(日曜日)が終わろうとしています。

「パンチ」は、炭酸のカクテルでしょうか。

 

水をイメージする「湖」や、体の一部の「背中」は、

エロスを感じさせる独特の表現の仕方、モチーフだと思います。

他の歌にもいろいろ登場します。

「レモン」の甘酸っぱい香りにも甘美なものを感じます。

 

ただ、僕は「君の背中」を見ています。

僕の立ち位置は君の後ろ。

僕が見ているのは君の「正面」ではなく「後ろ」、

君は僕に対して、「正面」を見せていないんです。

それは、君は僕に「本心」を見せていない、

僕には君の「本心」がわからない、ということ。

ここに、二人の気持ちの距離感・温度差があると思います。

 

二人はやっと、「そういう関係(肉体関係)」になったのでしょうか?

でも君の本心がわからないから手放しで喜べないのでしょうか?

私は、二人は既に「そういう関係」なのだと思います。

何度も「日曜日」を過ごしているけど、

僕はいつになっても満たされないのでしょう。

 

「鬼の群れも~」は、誰にも邪魔されない二人きりの時間。

「死神が遊ぶ岬」「鬼の群れがうたたね」という表現は、

「自分たちを咎める者がいない」

「誰にも邪魔されない」という

独特の言い回しだと思います。

 

誰にも邪魔されないせっかくの幸せな時間なのに、

君の本心がわからず、僕はもどかしいのです。

たとえ「君の背中」を見られるような間柄だとしても。

空想の世界ではあんなに愛し合っていたはずなのに。

 

色白女神のなぐさめのうたよりも

ホラ吹きカラスの話に魅かれたから

このCメロと思われる部分は、なんでしょう。

君に振り回されている僕がとても切ないです。

 

「女神のなぐさめのうた」は、君のやさしい嘘。

「ホラ吹きカラスの話」も、君のやさしい嘘。

君が僕にかけてくれる優しい言葉は

怖くて信用できないのです、裏切られそうだから。

でも、嘘つきな君がつく「嘘」に、

いつも飛びついてしまう。

期待外れに終わるとしても。

そうやって「日曜日」を迎えてきたのに。

 

このCメロのあと、間奏と思われる部分で

女の人の笑い声のようなものが流れます。

ちょっと不気味です。

女神の笑い声だとしたら、

君は「女神」或いは「魔女」のような

僕にとって抗いようのない

畏怖の念を抱かせるような存在なのかもしれません。

(「夏の魔物」アルバム「スピッツ」)

 

晴れた空だ日曜日 戦車は唾液に溶けて

骨の足で駆けおりて 幻の森へ行く

きのうの夢で手に入れた魔法で

蜂になろうよ

このまま淡い記憶の花を探しながら

君と過ごせる二人だけのとき。

でも、「戦車」(僕の自信)はあまりにも脆く、

口に含んだだけですぐに溶けてなくなりました。

君を繋ぎとめられるのは今にも折れそうな足。

それでも何とか君と一緒にいたい。

そして、君に僕だけを愛してもらうべく、

無我夢中で君との時間に賭けます。

「日曜日」は、僕だけが空回りしている世界?

 

 

 

【歌の感想】

強気な曲調、歌い方です。

でもその歌い方は、

強がって、苛立っているようにも聞こえます。

 

とても切ない歌だと思いました。

ひたすら「蜂になろうよ」と訴え続けています。

このまま一緒に二人だけの愛を積み重ねていこうよ、と。

僕だけが虚しく叫んでいるようです。

 

僕と君は恋人関係なのでしょう。

でも、僕はずっと君を追いかけています。

いくら晴れた空の日曜日を過ごしても、

掴みどころのない君にやきもきするばかりで、

歯痒いばかりなのでしょう。