また君に会いたいとか

日々の備忘録

【勝手に解釈】「僕の天使マリ」(スピッツ)

 

 

こんにちは、トパーズです。

 

 

「僕の天使マリ」(作詞・作曲:草野正宗は、

スピッツの3枚目のアルバム

『惑星(ほし)のかけら』(1992年)の

3曲目に収録されています。

 

 

☆君は天使 

  僕しか知らない

     

 

 

※あくまで私なりの解釈で、

 これを強要するとか、他の解釈を否定する意図はありません。

 【勝手に解釈】は、私の妄想のページと思ってください。

 

 

イメージ

 

 

 

またまた君にゾッコン(死語?)で、

さんざん振り回されているようです。

 

君に首ったけ(死語?)のようですが、

君(マリ)の気持ちはどうなんでしょう?

 

何となく、気持ちにかなり温度差がありそうです。

 

 

 

 

歌詞を少しずつみていきます。

 

 

今だって君のことだけしか映らないんだマリ

まだまだ知りたいことがたくさんあるんだよマリ (①)

 

ずっとずっと君を思い続け、

君と過ごすときを楽しみに待つだけの僕。

 

君は思わせぶりで自由奔放、

そして優しいんでしょうね。

 

気弱でシャイで無器用な若者像と、

君を離したくなくて必死な様子が伝わってきます。

 

「まだまだ知りたいことがたくさんある」って、

よく知らないままに恋に落ちたの?

 

きっとビビビっ!(死語?)ときたのでしょう。

恋は理屈じゃないんですね。

だから、好きになってはいけない人を好きになってしまったりする。

 

仕方ないですね。

 

でもこの場合は、

「まだまだ知りたいことがたくさんある」と言って

君を少しでも引き留めておきたいというのもあると思います。

 

そして実際に君のことはよく知らないのでしょう。

 

知りたいことはたくさんあるんだけど、

尋ねてもなにしても、

いつもはぐらかされるのでしょうね。

 

そして僕が一番知りたいのは、

「ずっと僕のものでいてくれる?」

これに尽きると思いますよ。

 

 

僕の心のブドウ酒を 毒になる前に吸い出しておくれよマリ

マリ マリ 僕のマリ もうどこへも行かないで (②)

 

「心のブドウ酒」

僕の心に溢れる君への愛や思い、熱い血を

ブドウ酒に例えているのでしょうね。

 

僕の心には芳醇なブドウ酒が溢れているのです。

君への思いや焦り・不安が高じるばかりで

君を思ううちに熟成したブドウ酒が

このままだと毒に変質してしまいそうなのです。

 

毒になった血は死をもたらします。

もう死にそうだよ、

狂ってしまいそうだよ、だから

何とかしてくれよ、ってことですかね。

 

「僕の天使マリ」は、

成熟した大人の天使ですよね。

 

だって、

純粋無垢な幼児性をイメージする「天使」だと、

大人のイメージの「ブドウ酒」という表現に対して、

禁断の意味合いを感じるからです。

 

まぁ、「吸い出しておくれよ」と言ってるだけで、

「飲んでおくれよ」とは言ってないし。

 

それに、「心の」ブドウ酒であり、

実際は「血」を意味してるのかもしれないし。

 

「天使」に「救済」を求めただけのことかもしれませんしね。

 

まぁ、考えすぎでしょうね。

 

 

君の愛を得ようと必死ですが

「マリ」の気持ちは

そこまでではないみたいです。

 

「もうどこにも行かないで」

今までにも、

ふらりとどこかに行ってしまって

会いたくても会えないような状態が

何度もあったんでしょうね。

 

 

朝の人混みの中で泣きながらキスしたマリ

夜には背中に生えた羽を見せてくれたマリ

 

「泣きながらキスした」のは僕のほう。

だって、今度いつ会えるかわからないし、

もう会えないかもしれないから。

 

雑踏に消えてゆくマリ。

僕は、このままもう会えなくなるのではと

不安に押しつぶされそうになるのです。

 

でも、夜になると

ふらりと現れたりするのです。

 

僕の元に戻ってきてくれた!

 

僕に見せてくれた背中(そういう関係なのでしょう)への喜びと同時に、

僕のために羽根が生えているように感じて、

嬉しさで舞い上がっています。

 

優しい、天使のようなマリを

僕はすべて許してしまうのです。

 

 

きっとこんな世界じゃ探し物なんて見つからない

だけどマリ マリ マリ 僕のマリ もうどこへも行かないで

 

僕の欲しいのは君の愛です。

でも君の本当の気持ちはわかりません。

うわべだけの正義や掟にとらわれたこんな世界だから

君は僕に心を開いてくれないのだと思っています。

 

でも、そばにいてくれるだけでいいのです。

もうどこにも行かないでくれれば。

 

(①②くりかえし)

もうどこへも行かないと約束して

僕を見つめていて

 

最後のこの言葉がすべてですね。

「僕を見つめていて」

 

痛いほどわかります。

 

 

 

【歌の感想】

 

すごく忙しい(せわしい)歌だけど、

君に恋い焦がれ

すがるような思いで、

聴いてるほうも胸の鼓動が高まります。

 

焦りにも似たリズムが印象的なこの歌は

「ジッタリン・ジン」に影響されて

作られたそうです。

 

「ジッタリン・ジン」といえば、

「夏祭り」「プレゼント」しか知らないのですが、

どちらも2ビートで

急く心を切なく表現していて、

この「僕の天使マリ」も

同じような感じですね。

 

「僕の天使マリ」では

女声コーラスが昭和の歌謡曲っぽく絶妙で、

バンジョーカントリーミュージックっぽく、しかもスピード感を強調しています。

 

罪な女性だが僕にとっては天使でしかないマリ。

 

追いかけて追いかけて振り回されて・・・。

はたから見てると、かわいそうなくらいです。

恋は盲目です。