今週のお題「試験の思い出」
私の場合、試験当日とか試験中の記憶はほとんどなく、
合格発表の「じゃない感」満載の思い出ばかり。
県立高校の合格発表の日。
私は一人で電車に乗って見に行きました。
高校に着くと、校門に父が立っていました。
私を見るなり笑顔で、
「受かっとるぞ!」と言うではないですか。
「え?」
父と一緒に受験番号が貼り出された掲示板に『確認に』行きました。
確かに私の番号があり、合格を確認できましたが、
実に淡々とした確認作業でした。
勤務先が近かった父は、先に見に行っていたのです。
ニュースとかでよく見る
「逸る心を抑え掲示板の前で自分の番号を探す」
「友人や親と抱き合って喜ぶ」
という場面を想像していましたが、
微妙にそのタイミングを外してしまった感じ。
現場で居合わせた友人と
「同じクラスになれるといいね」などと話しながら、
特に涙も感動もなく父と高校を後にしました。
高校の公衆電話が長蛇の列だったので、
隣にある赤十字病院から家にいる母に電話しました。
そのあたりでようやく合格の実感が湧いてきたように思います。
第一志望の国立大学の合格発表にいたっては、
合格電報で結果を知るというありさま。
交通費・宿泊費がかさむのです。
その後下宿探し等で大学へ行きましたが、
結局合格掲示板の前での感動には
縁がありませんでした。
寒さの中にも春めいた空気を感じるようになると
あの頃の「ドキドキ感」「ワクワク感」が
今でもよみがえってきます。