また君に会いたいとか

日々の備忘録

【勝手に解釈】「海ねこ」(スピッツ)

 

 

こんにちは、トパーズです。

 

 

「海ねこ」(作詞・作曲:草野正宗は、

スピッツのミニアルバム

『オーロラになれなかった人のために』(1992年)の

4曲目に収録されています。

 

 

☆成る様にしかならない

 

 

※あくまで私なりの解釈で、

 これを強要するとか、他の解釈を否定する意図はありません。

 【勝手に解釈】は、私の妄想のページと思ってください。

 

 

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フラれちゃったよ。

やっぱりな。

そんなにうまくいかないよね。

 

世の中こんなもんさ。

 

もうしばらくここにいてよ、海ねこさん。

 

 

 

 

歌詞を少しずつみていきます。

 

 

はじめからこうなるとわかってたのに

宝物のありかはわかってたのに

 

この歌は「海とピンク」(『スピッツ』)の

続きの歌じゃないかと思っています。

 

lovetopaz.hatenablog.com

 

 

フラれて失意の僕が

そのまま海辺でいろいろ考えてるんだと思います。

 

生まれる前から既に出会っていた、

運命の相手だと思っていたけど

やっぱりそんなにうまくいくわけないと

内心思っていたんですね。

 

 

 

おそろしくいい天気だ

寂しそうに流れていくわた雲を追いかけて行こう

 

フラれて落ち込んでいたけど

ふと我に返り、だんだん周りを見る余裕がでてきた。

 

今日ってこんなにいい天気だったんだ!

 

心はぽっかり穴が開いたようで泣きたい気持ちだけど

何だか僕のことなどどうでもいいような良い天気。

 

こんな自分がいてもいなくても

世界は確かに動いているんだ、と

無理やりそう思ってる気もしないでもないけど

自分の置かれてる状態を受け入れようとしてる感じです。

 

ちぎれた「わた雲」が流れていく様が

フラれた自分に重なるようで、

寂しそうに見えて、

つい目で追いかけてしまったんでしょうね。

 

どこかで別の雲にくっつくのか、

くっつくことなくそのまま流れていくのか、

そのうち形を変えていくのか。

 

なんだか、自分のこれからを

占ってるような、

教えてもらってるような。

 

でも雲だって、結局風に流されるままですよね。

なるようにしかならないってことです。

 

そんな当たり前のことに気付いたんでしょうか。

 

今日 一日だけでいい

僕のとなりでうたっていて

 

君はもう姿を消していて

残った僕一人

ぼーっと空を見てる状態だと思います。

 

だからこれは、そばの海ねこに語りかけてます。

 

 

明日になれば僕らもこの世界も

消え失せているのかもしれないしね

 

泣いても笑っても時間は過ぎていくんだから

しょうがないよね、という

悟りのような

諦めのような

開き直りのような心境みたいですね。

 

自分がフラれたことも

しょうがないよね、って感じですかね。

 

今日 一日だけでいい

僕と二人で笑っていて

 

でも海ねこにお願いしてる。

 

本当は寂しいんでしょうね。

 

そばの海ねこに依存するくらい、いいじゃないですか。

 

 

このあと、

長めの間奏が入ります。

「ぱーぱーぱーぱぱぱぱぱぱぱー」という

ちょっと空(カラ)元気のようなボーカルと

ガチャガチャした伴奏ですが

私は結構好きです。

 

 

はじめからこうなるとわかってたのに

宝物のありかはわかってたのに

今日 一日だけでいい

僕のとなりでうたっていて

 

長めの間奏の後、さり気なく転調します。

この流れも好きです。

 

「今日一日だけでいい ~」からは

結構歌い難いメロディーだと思うのですが

草野さんのハスキーな声に乗ると

なかなか色気があって素敵ですね。

 

 

 

【歌の感想】

 

この歌は大好きで、

私的スピッツのベスト10に入るであろう歌です。

 

メロディーやリズムや演奏、

どれもちょっと懐かしい香りがして

歌詞といい全体的な雰囲気といい

これまでのスピッツの他の歌とは違う

どこかスピッツぽくない感じもする歌です。

 

そして、このアルバムの中でも

他の歌とは異質な感じがします。

 

開き直って俯瞰して見ている、

目が覚めている状態で、

このアルバム中で一番現実的と言えます。

 

そう、

この歌は「しらふ」というか「素(す)」なんです。

魔法も妄想も出てきません。

おそらく、草野さんの「本音」ではないかと。

 

 

でも、

これ以外の妄想っぽい歌が

必ずしも本音ではないということではなく

妄想っぽい歌も本音ではあると思います。

ただ、

それらはオブラートに包んだ本音。

魔法や妄想と言う装飾でごまかした

天邪鬼的な、遠回しな本音です。

 

そんな歌の中にしれっと混ぜ込んだ

「素の本音」ではないかと思っています。

 

そして、

こういうちょっと能天気なような

開き直ってるような

空元気のような

明るい曲調の歌があるのも

いいアクセントになってると思います。

 

 

全体を通して草野さんの伸びのあるボーカルが

楽しめます。

最後は草野さんのボーカルでフェードアウトしますので

イヤホンでしっかり聴くのがおススメです。

低めの声も好きです。

 

歌詞に「海ねこ」という言葉は登場しませんが、

ずっと僕のそばには海ねこがいるんだと思います。

 

 

 

 

最後まで読んでくださって、ありがとうございます。